一体僕は何を考えているんだ。
少しずつ、この状况に呑まれている。魅了をかけられ、怪しいとはいえ美少女と言っても过言ではない少女三人に囲まれ袭われる。
このままでは确実に彼女达の毒牙にかかってしまう。なんとかして逃げなければならない。
そしてそれ以上に、いつか逃げられる瞬间が访れるまで彼女达に呑み込まれないように强い心を持たなければいけない。
诱惑に负けないという强い気持ちを。
取り戻さなければならない。
赤毛の少女が仰向けに寝かされた僕の上に跨がる。锻えてきたおかげか少女一人が乗ったところでそれほど重さは感じない。それとも、この少女が軽いだけだろうか。
今まで女子に跨がられる体験などしたことがないからわからない。
魔术师の少女は、跨がったままずいと僕の顔にその绮丽な颜を近づけてきた。
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スピカと呼ばれたシスターほどではないが、女性らしい膨らみが僕の身体を刺激する。
仄かに甘い香りがする吐息がくすぐったい。
あの魅力的な唇がすぐ目の前に迫っている。
こんな状况だというのに、こんな状况だからこそ、その事実に几ばくかの兴奋を覚えてしまう。
「ねぇねぇラルスくん…なんでこんなことされるか気になってるよね……。実はねぇ私たち知ってるんだぁ…ラルスくんが勇者になるってこと。それに旅に连れていく仲间も决まってないってことも……」
赤毛の少女は热を帯びた视线で僕を捕まえながらもさらに语る。
「だったら今ラルスくんにお愿いすれば仲间になれるかもしれない…。でもきっと真面目なラルスくんのことだから普通に頼んでも断られちゃうと思ってね。だからこうやって“説得”してるってわけなんだぁ」
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「……僕はこんなことされても君达を连れていくことはしない」
「あはっ…。これを受けてからも同じ事を言えたら帰してあげるよ」
そう言うと、赤毛の少女は少し顔をあげ、唇に魔力を集める。さっきの投げキッスの时よりも、ずっと强い魔力が唇に集まっている。
ヤバい。これはヤバい。思わず、少女を振り払い逃げようとする。
しかし、その动きはまたしても止められてしまう。それも、今度は二人で。
仰向けに寝かされた僕の両隣、耳元にぴったりと口元を寄せ両腕に抱きつく二人の少女。
「ふぅー?」
「あっ……ふっ……。逃げないで……次期勇者……」
二人は絶妙なタイミングで逃げようともがく僕の耳に息を吹き挂け、甘い声色で嗫きかけ、女を意识させ力を夺っていく。
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